個人契約で保険を活用
万が一、現経営者の方が亡くなった場合、後継者は保険契約で決められた額の死亡保険金を現金で受け取ることができます。この場合、受け取った死亡保険金は「みなし相続財産」となり、このサイトでも再三触れている生命保険の非課税枠が適用となります。→生命保険の非課税枠=500万円×法定相続人数
後継者が受け取った死亡保険金の使用例
・相続税の納税資金
・葬儀費用
・後継者の自社株買い資金
・後継者以外の相続人への代償分割資金
現在の経営者が支払う保険料は、所得税申告の生命保険料控除が受けられます。
また、生命保険金は受取人の固有財産ですから、被相続人の借入金等の事情により相続放棄をした場合でも、相続人は保険金保険金を受け取ることができます。
税理士・石関からのアドバイス
税理士に保険を相談すると何か良いのか?
一般的には生命保険は、代理店やネット窓口を通じて契約されることが多いでしょう。しかし相続や会社を後継者に引き継ぐというテーマを考えた場合、これらの窓口と税金のプロとでは、保険に対するアプローチの違いが明確に現れます。
特に、顧問税理士の場合はその会社の税務に通じていることや、経営者とのコミュニケーションも確立されていることから、保険を利用した節税のメリットを産み出しやすいと言えます。保険の活用にはご依頼様のプライベートや会社の情報・条件が大きく関係しているからです。
ご依頼者様の収入、納税額、会社の財務状況、家族構成と後継者・・・こうしたことを日常的に把握しているかどうかが鍵となります。一度、通常の保険代理店の保険プランと税理士の保険プランを取り寄せて比較してみると良いと思います。結果的にまったく違う節税と保険のプランになることでしょう。
税理士なら誰でもよいのか?
税理士の得意分野は人それぞれ。餅は餅屋がはっきりとしている世界です。相続税法は税法の中でも高度な知識と経験が求められる分野と言われています。確定申告や給与計算が中心の税理士では解決できないことも多いものです。まずは相続税に強い税理士を見つけることから始めましょう。
複数の保険会社と連携
節税に保険を活用する場合、税理士と保険会社との関係はとても重要です。相続に強い税理士はひとつの保険会社と密接にならず、複数の保険会社と良好なリレーションを保っているものです、保険商品の選択肢が多ければ多いほど、依頼者の条件に最適なセレクトができると言えるでしょう。
税法や保険商品の最新状況をフォロー
個人向け・法人向けを問わず、保険商品は常にアップデートされています。競争激化により豊富な保険ラインナップが生まれ、保険料も下がる傾向が見られます。一方で節税タイプの保険には国税から指摘を受けた商品も存在し注意が必要な場合もあります。そして、税法は改訂される事も多いという点も忘れてはいけません。常に保険をとりまく最新の状況を把握しながら、保険活用の検討をして行く必要があるのです。